ここに置いておきますね。

脳みそから取り出した駄文の書き置き

ピンポンダッシュに悩まされた話【解決編】

前回の記事、ピンポンダッシュに悩まされた話【はじまり編】からお送りしている、Kakioki邸のピンポンダッシュ被害。

相変わらずピンポンダッシュを繰り返される我が家。またしてもヤツがやってきた。(誰か知らんが)

ピンポ~ンと、間抜けながらうっとおしい音が鳴り響く。

満を持してすぐに玄関を開けると、誰もいない。

が、上から子どもの声が聞こえる。小声で話し込むような、大人も数人いるような雰囲気がある。大人がいるならそれもちょうどいいかと思い、上に向かって「もうやめて!本当に迷惑してるから!」と叫ぶ私。一瞬静寂になり、私は自分の家に戻る。

さすがにこれでもう終わるだろうと思ったのよ。異変を感じた大人が、子どもに事情を聞くもよし、(本当は嫌だけど)我が家に事情を聞きに来るもよし。

ところがその1時間後、またピンポンダッシュ

もうこれが決定打になり、頭にカーッと血が上る。

ドアをガバッと開けると、上階の女児(3歳)。

私:今ピンポン鳴らした?

女児:ううん

私:本当?

女児:うん

私:ピンポンでいたずらしてる子がいたら、それダメだよって教えてあげてね

女児:うん

我ながら、いい感じに会話ができたと思う。状況証拠だけだから、女児を槍玉に上げることはできない。だけどほぼクロであろう女児を、このまま見過ごすこともできない。その中で、なかなかにグレーゾーンキワッキワのいい尋問ができた(はず)。

現代の子どもの扱い、本当に難しいんだよね。逃げる子どもの手を掴んだら暴行罪になるとか(だから掴むなら服だとか)。

トラブル以外の普段の生活では、むやみに名前を聞いてはいけないし、「どこ行くの?」って質問もNGらしく。

非力な子どもは守られて然るべきと思う反面、その非力な子どもに精神をすり減らすほどダメージを受けた大人を、誰が守ってくれるのかっていうね。(自分で守れ)

まぁ本来は大人同士の会話にすべきだとはわかっているんだけど、とにかくホシが確定しないことにはこちらも下手に出れない事実。

だからひとまずアタリを付ける、抑止力を発揮するという意味でも、念願の注意がかなった状態。ただ、こんなにも胸がざわつくと思っていなかった。私、そのあととんでもなくヘコんで仕方なかった。

私がドアを開けた瞬間の、女児の驚いた顔。ミーアキャットみたいに、スクっと背筋を伸ばしてたんだよね。きっと幼いながらに何かを感じ取っていたのだろう。くりくりの可愛い目に怯えが走っていた。そして、ミエミエのウソ。これが自分の子どもであれば、あの手この手で真実を話すまで時間とエネルギーをかけられる。だけど、目の前にいるのはよそ様の大切なお子さんなんだ。

私には「本当?」と一度聞くだけが限界だった。

女児のあの表情、もう本当に後悔した。後悔したけれど仕方なかった。

それから10分ほど経ってから、女児のとんでもない泣き声が聞こえた。

キエーーーーッとかギィーーッとか。何を言っているのかすら聞き取れなかったけれど、どうやらお母様に怒られているらしかった。

私も(たぶん)お母様がいるところに叫んだし、そのあとのやりとりも耳に入っていたのかもしれない。女児が派手に怒られている。

女児は自分が怒られていると思って絶望しているのだろうが、私はその声でさらに絶望していた。これは私への罰じゃなかろうかとすら思える。

 

今思えば、インターフォンのカメラに写らない巧妙な手口だったわけじゃない。注意の貼り紙をものともしなかったわけじゃない。

カメラに写らない身長で、貼り紙のひらがなやカタカナが読めなかっただけだ。3歳ってそんな年齢なのだ。それに気がついたらさらにヘコんだ。

さて私はこのあとはどうすべきか、と考え、とびきり可愛い貼り紙で「子どもに理解がある家」を演じることにした。

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怒っているというより、お願いなんだよ、という姿勢。まぁそれが伝わるかはわからないけれど、大事なのは女児よりそのお母様への姿勢。うちだっていつか子育てをするかも知れないし、きっと知らずに迷惑かけることだってあるからさ、っていうね気持ちね。

それに上階に住む親子は、いやでも毎日私の家の前を通る。この貼り紙を見て、何かを感じ取ってくれればありがたい。

 

(親子でもしや謝罪に来るかも?と思ったが、そういうのは一切なかったね)

(それはそれでホッとする)

(一応すぐ出られる服装に着替えて待機してた私かわいい)

 

女児の泣き叫ぶ声で、これにて一件落着と思っていたけれど(嫌な終焉だな)この話にはまだ少しだけ続きがある。それは後日、夫がこのマンションの長(おさ)的住民と世間話をした際に発覚したこと。

女児、マンション全体でピンポンダッシュを繰り返しており、いろいろなところから犯人探しの手が伸びていたらしい。(そしてそれをすべて奇跡的に逃れていた)

いややっぱ、怒られておいてよかったわ。

うんうん、もうこれに関しては流そう。

 

おしまい。

 

は~(精神的に)疲れた。