ここに置いておきますね。

脳みそから取り出した駄文の書き置き

庶民が察したところでアレだけど、お金持ちあれこれ

先日、電車で数駅行った、ちょっとお金持ちがいるエリアへ出かけた。もちろん庶民も暮らしているのだけど、昔からの地主や、大企業の会長さんなんかが住んでいる街。以前から行ってみたかったピザ屋に入ったのだけど、隣の席に住んでいる母娘がどうやらセレブリティっぽかった。

ああいうのって、なんでわかるんだろうと毎度思うのだけれど、なんというか庶民とはオーラや所作が違うのだと思う。どことなく浮世離れして見える。

娘はブランドには詳しくない私が一目見てもわかるような、上質な白いワンピースを着ていた。肌は透き通るような、陶器のような美しさ。まつ毛はきゅるーんときれいに上がっている。ピザ屋に行くのに、白いワンピース着ちゃうあたりがセレブリティ。(私の判断基準よ)ナイフとフォークでピザを召し上がっていたな。

私も倣ってフォークとナイフを使ってみるも、夫に「手で食べたほうが上手に食べられるよ」と優しく教えられた。(具をボロッボロ落としてたせいだね)

隣から「オーケストラ」なるワードが聞こえてくる。会話のトピックがオーケストラだったことがない私は、ほぅ…と思う。次のトピックは「テニス」だった。わりとベタな組み合わせだな、とか思う庶民の私。

二子玉川に行くと、さらにこのセレブリティ度が上がる。(だから毎回、高島屋は絶対に行っちゃう)

前回は、白いソックスをひざ下までピチッと履き、紺色のブレザーを着た少年が「お父様~!」と言いながら駆け寄っていた。そんな、ドラマみたいなことが?

その前はピエールマルコリーニのカフェで、娘は英語、母は日本語で会話する親子の隣に座った。脳みそへのストレスが半端なかった。

娘「English,English,English?」

母「そうよね、私もそう思う、次のレッスンでは工夫してみましょう」

娘「English,English,English,English,English」

母「うふふ、面白いわ」

私(…OMG)

いつだったか、千駄ヶ谷の個展に行ったとき、渋谷にもこんな閑静な住宅街があるんだなと思った。ちょこちょことお店もあって目移りした。カフェが併設されているカジュアルで清潔感のあるお店があったので、入ってみた。店内には本物のセレブリティがたくさんいるような場所で驚いた。お店出てから看板見たら、ロンハーマン様だった。

みんなすごく自然体で、ベビーカーを押しながらとか、老夫婦でとか店内がにぎわっていた。ただ全員、ヘアセットばっちりだったり、老夫婦は上質なポロシャツをペアルックで着ていたり、私が知るカジュアルとは何かが決定的に違った。バッグがやたら小さかったり、履いている靴がみんなきれいだったなぁ。

そこで思い知ったのだけど、本当のお金持ちって、庶民が見えないんだなってこと。これは何も意地悪な話じゃなくて、浮きまくりの私がロンハーマンに迷い込んでいても、誰も何も思っていない感じというのかね。私を認識してはいるけど、視界に入らず、自分のショッピングや楽しいひとときに夢中だった。

以前、雑貨屋さんで働いていたことがあるんだけど、お店が百貨店の中にあってね。そこにくるお金持ちの中には、お金持ちですけど!?感を出さずにはいられない人もたまにいた。毛皮のコートに、でっかい石がついた指輪をしたマダムが来店した。商品をショップの袋に入れて渡すと、「こんな袋じゃ恥ずかしくて電車に乗れないわ、百貨店の紙袋に詰め直して!」と叱られた。謝りながらも(行き帰りは電車なんだな)とか思ったりした。

おそらくお金持ちにも種類やランクがあるんだろう。本物になればなるほど、収入の多さが自然なことであればあるほど、わざわざお金持ちアピールをする必要がなくなる。きっと世の中には、気持ちに余裕があるお金持ちと、ないお金持ちがいるんだなぁ。

ま~縁のない世界ではあるが、庶民ながらにほほほ~んと思ったりした。