ここに置いておきますね。

脳みそから取り出した駄文の書き置き

ピンポンダッシュに悩まされた話【はじまり編】

我が家は分譲マンションで、中古物件をリノベーションしたものを3年ほど前に購入した。

築年数は私と同い年ぐらい、高齢者世帯多め。

住人の大半がローンを終えた組なので、活気はないけれど落ち着き払った心地よさがある。後から入った組は、私たち夫婦含め3〜40代の夫婦や、子育て真っ最中の家族。ローンを組んだばかりでも、真面目に順当にいけば、堅実にローンが払い終わる算段がついている感じ。ここのあたりは中古物件で、築年数が経っているマンションならではの空気感。

世帯数に対して、子どもの数は少ない。けれどその分、イベントやらルールの緩さやらで、マンション全体で大事に大事に育てられている感じがする。毎日、マンション敷地内の公園や共有スペースで、イキイキ伸び伸び子どもが遊んでいる。(気がする)

たまにイタズラの域を飛び出て「それもう器物損壊って言うんだぜ」な所業を繰り返し、槍玉に挙げられる子もいるにはいるが、まぁそれは社会勉強だよね、と思う。

とは言え、修繕積立費で補填すると知ったら、真面目な大人たちがめちゃくちゃキレており、「その家に弁償させろ!」と首に筋立てて怒っていた。

まぁ一理あるけれど、それより何より、子ども育てるって大変だなって思ったよ。(そこ)

 

私は子どもというのは調子に乗るのが仕事だと思っている。よく食べ、よくあそび、よく学び、よく寝て、よく調子に乗る。そういう仕事を任されたのが、子どもだと思う。

そんな風に子どもの生態を理解していたとしても、子どものイタズラに対して「まぁまぁ子どものやることだから、元気な証拠よ〜」と流すタイプではないのだけど。ちゃんとグッツグツにはらわた煮え繰り返るほど腹が立つ。(器が小さい)

今年の春頃、あたたかくなったあたりで、ピンポンダッシュが頻発するようになった。

私はそもそもインターフォンの音が苦手なので、鳴るたびにドッキーーーン!としてしんどい。そしてそれがピンポンダッシュによるものとあれば、腹立たしさはうなぎのぼり。(なんだその表現)

あるときピンポンダッシュされた直後に、インターフォンのモニターを覗いて気がついた。お向かいもインターフォンのライトが付いている。あ〜被害はうちだけじゃないんだ。

すぐにドアを開け、下まで降りて行ったこともある。犯人を捕まえてどうするかも考えず、完璧にノープランだったので、あたりに誰もいなかった時はちょっとホッとしたりした。

 

ピンポンダッシュを現行犯で止めるには、こちらもスピードが求められる。家のいかなるところにいようとも、すぐに飛び出さなければいけない。でも今ってマスクしないと人前に出られないし…マスクはどのタイミングで?常日頃、家の中でもマスクするよう?とかって悩んだ私かわいい。犯人を懲らしめるより、コロナ感染拡大防止を念頭におく真面目さよ。

とりあえず貼り紙をすることにした。

チャイムでいたずらしないでね!

すべてろくがしているよ!

まぁろくが(録画)はウソなんだけど。震えて眠れ!

これでイタズラがなくなれば、もうそれで良かった。

それでもまた鳴った。

許さん!絶対に許さんぞ!

夫が言うには「たぶん上階の女の子だと思う」とのこと。我が家にピンポンダッシュをしたあと女児の声で「たっのし〜!」と言いつつ、上階の玄関ドアが閉まる音がしたと言う。

ぐぬぬ…。

けれどそれは状況証拠。もしかしてマンションの子ども全体にそんなブームは巻き起こっているかもしれない。大人には見えないしゃかりきコロンブスが、確実にあるのだ。

 

ところで私が住むマンションは、ピンポンダッシュには打って付けの物件だ。高齢者世帯が多いから、すぐに追い掛けてくることはない。まぁ子どもがそこまで考えているとは思えないが、一度思いついてしまうと、こちらは切り替えることができない。

「なんて巧妙で卑劣なんだ!」となる。(ならない)

ちなみに上階の女児は、3歳児くらいのひとりっ子。お母様はシングルマザーで、親子仲はいいのだけど、半年に1度ペースくらいでお母様の怒声が聞こえる。ヒステリック雄叫びがすごくて、正直めっちゃくちゃ怖い。チビる。正直関わりたくない。

でも何度も言うがここまですべて、状況証拠に過ぎない。女児が何かやる様を、私が直接見たわけではない。警察ドラマ、法廷モノ、ミステリーの読みすぎで、状況証拠の不利さは肌で感じている。

他の子ども、もしくは世の中に鬱屈した大人の犯行という線もあるのだ。(いやだな)

さてどうしたものか。

そこではたと思い出す。我が家ののインターフォンって確か新しいんだと。3年前には最新だったやつだ。「ろくがしているよ」とウソを書いたつもりが、録画しているんじゃないか!?

はやる鼓動を抑えつつ、インターフォンのモニターを操作する。ある!あるぞ!ピンポン鳴らすと同時に撮ってるじゃないか!証拠!証拠だ!と興奮した、が、誰も写っていない。鳴らされた回数だけ、画像が残っているけれど、誰も写っていない。

なんて巧妙なんだ!

姿勢を低くし、写らないように細工までして、貼り紙をものともしないその手口!なんてことだ!

が、チャンスは意外と早くきた。早く来たというより、しょっちゅう鳴らされてチャンスがたくさんあった。

私がたまたま玄関近くにいた時に、ピンポンダッシュをされたのだった。

果たして犯人は誰なのか!続きはピンポンダッシュに悩まされた話【解決編】へ!