ここに置いておきますね。

脳みそから取り出した駄文の書き置き

技術のおかげで救われたのは、夫のスマホと私の心。

夫が洗濯機を回すと、コココン、ココココンと音がした。

我が家の洗濯機は、夫が独身時代から使っていたもの。
最近、なかなか年季が入ってきた。
うぇ…ついに壊れたのかぁ?面倒くさいなぁ〜と思いつつ覗きにいく。

音の正体を探ろうと、一時停止して洗濯槽のなかに手を突っ込む。
水はたっぷり入っていて、濁っているから底が見えない。
ジャブジャブの服たちが泳いでいる。

 

夫が私の背後につき、不安げに覗き込んできた。

 

妻:ボタンかなにか引っかかってるのかなぁ〜なんだろ
夫:…あの…俺のスマホが見当たらないんだけど…
妻:え?うそでしょ?
夫:わかんない…でもさっきから見当たらない…
妻:やだ、どっかあるでしょ?あ…

 

ハイ出た〜洗濯槽からスマホ〜。
びちゃびちゃスマホ〜水没スマホ〜。

 

こういう時、とにかく電源を入れるのはご法度。
慌ててパソコンでいろいろ検索してみると、取り出せるものはすべて取り出せと書いてある。
SDカードは取り出せた(カラだったけど)。
でもSIMカードの取り出し方がわからない。

機種名をダイレクトに検索する、と、このスマホには“高度な防水技術が搭載されている”と書いてあった。
噴流水にも耐えるぜ!みたいな。
噴流水ってなんぞ?と普段なら思うけど、今日の私は、洗濯機がここで言う噴流水だと確信がある。

そういえば洗濯機から取り出して以来、電源を入れない!と思って画面は暗いままにしているけれど、なんかたまにブブブッと振動しているね。

このスマホ…生きてる?

 

試しに私から夫宛に「生きてる?」とLINEした。
するとどうでしょう!
画面が勝手に点き、私からのメッセージ「生きてる?」を受信している夫スマホ

すごい!すごいよ、技術!
ありがたやーーーっ!

 

それにしても。
洗濯機からスマホを取り出した時、夫が妙に落ち着いていたのが気になった。


「ごめ〜ん!ごめん!」とは言うけれど、落ち着いていたし、なんだか感じが良く、穏やかな夫だった。

 

妻:あれはなんで?
パニックになったら感情がとんがったりしない?
夫:ん〜だってさ、俺ってドジじゃん?

 

俺ってドジじゃん?

なんと清々しい。

 

このひとことがきっかけで、夫のことをもっと好きになったりはしないけれど。(なんなんだよ)

その素直さは、好きよ、素敵よ、マイベイビー。

でもそのドジさを、たまに笑えなくて、ごめんね。

真顔で「マジで?」とか言って追い詰めてごめんね。だってビッッッックリするんだよ、ド天然との暮らしは!