ここに置いておきますね。

脳みそから取り出した駄文の書き置き

ネコと和解せよ。

ネコが苦手だ。

ネコ、超かわいい。ニャーニャーミューミュー鳴いて超かわいい。…でも苦手、というか怖い。

「ネコ派?犬派?」という質問があるけれど、あれはなんというか性格の許容量?自身の人間としての器を問われている気がする。

犬がみんな陽気なおバカさんなわけではない。気難しいのもいるし、警戒心に野生的な凄み感じるのもいる。ただ、考えていることがわかりやすい。どうして今こうなったのか、おなじシチュエーションでも、前はやって今はやらない理由は何か、よーく観察していると見えてくる。つまりは、気まぐれがあんまりない。何かしらの根拠や理由や意思がわかる。何かを考えた結果なのだと思うと、それもまた愛しい。

でもネコは難しい。

 

スーパーの帰り道によく会うネコがいた。首輪をしていて、セルフ散歩中の様子。目が合うと、ネコの方から甘えて擦り寄ってきてくれた。

ネコはどこをどう触ったらいいのかわからない。おどおどしながらも、擦りつけてくれるところと、顎の下はいいのかな?と撫でてみた。「な〜」と言いながらとても喜んでくれた。それから何度か見掛けるようになり、その度に私に近づいて甘えてくれる。

ネコ…いいな。ネコ…アリだな。

ネコはずっと苦手でいたけれど、それはツンとしたイメージを持っていたからだ。めっちゃ甘えてくるじゃんか!かわえええええ!嬉しくて、ルンタルンタ帰った。

 

またしばらくして、そのネコに会った。「ネコちゃん!」と声を出して呼ぶ。(動物には気軽に声を掛けるタイプ)

いつも通り近づいて手を出す。次の瞬間ーーー「ふぎゃろぴ!」と言いながらパンチをくらった。視覚的には手を払いのけられた感じなんだけど、ピッと切れたような痛みが走る。引っ掻かれていて、私の手からは血が出ていた。

パンチの衝撃か、痛みのせいか。とにかく整理できない感情がブワッと込み上げ、恥ずかしいくらいに目に涙がたまってその場を後にした。心臓がドクドクいって、放心状態で歩き出す…これは、傷心だ。

いつもと同じ道、いつもと同じネコ、いつもと同じ私のつもりだったけど、きっと何かが違ったんだろう。ネコ的に。

わっかんないよ!そんなの!もう!ネコ!難しい!

 

ネコの爪が怖い。鋭利だし、出し入れ可能ってもう何?

ネコの目が怖い。瞳孔がグワンキュッって。よく見ると宇宙みたいで、途方もない銀河の画像を見た時みたいに落ち着かない。

ネコの舌が怖い。よく見ると、逆さのVの字がビッチリ並んでギザギザしてる。マジックテープの硬い方みたいだ。生命の主張が詰まっている感じがする。

ネコって“神様が結構本気出して作ったヤツ”って感じがする。デザインや機能がすごく凝ってる。

いつだったか友だちに「犬って呼んだらすっ飛んでくるのがかわいい」と言ったら、「それが気持ち悪いんだよ、動物なのに不自然で」と言われたのをよく覚えている。なるほど、そんな考え方もあるか。

ネコはかわいい。

ネコは怖い。